だいたいうろ覚え

物忘れが激しくなってきたので備忘録

ひとり日和 青山七恵

大学のゼミでの夏休みの課題かなんかで読んだはず。久しぶりに本棚から引っ張り出した本は付箋だらけで、読みながら「なんでここに付箋が????」となって面白かった。当時と感性が違う笑

せっかくなのでそのときの提出文載っけようかと思って修正を試みたのだけど、あまりにも文章も本筋もめちゃくちゃすぎてやめた。これを提出してよく先生怒らなかったなあ。

 

この話は自分と他者の話であり、内の世界と外の世界の話だ。

主人公である知寿は内と外にきっぱりと線を引いてしまうタイプの女の子だ。母とも、居候先の吟子さんとも、彼氏とだって関係性を作り上げるのを煩わしく思ってしまう。そのくせ他者とは繋がりたい。(だから他人の私物を盗んでしまう)反面、他者を引き止めることを諦めてもいる。うーん、なんとも身に覚えのある……。

この物語は、そんな彼女になにか特別な出来事が起こるわけじゃない。ただただ吟子さんと生活を共にし、人と縁ができたり、切れたり。

内の世界に他者を呼び込もうとしていた主人公が内も外もとっぱらい、自然に他者の中に身を置いて生きてみる。そうして生きやすさを確立していく。

今の私には、知寿の生き方が良いとも悪いとも言うことができないけど、生きづらさを今感じている人にはある種のアンサーになるんじゃないだろうか。

文章読みやすいし、話も面白いんだけど、今同じようにこれの批評を書けと言われたら困ってしまうと思う……思ったよりも自分に刺さってないのかもしれない……