だいたいうろ覚え

物忘れが激しくなってきたので備忘録

生きてるだけで、愛。 本谷有希子

学生時代に彼氏に振られてメンタルめちゃくちゃだったときに読んで好きだった本。つらい…

読み返してみても語り口の力強さがなんか元気もらえる。

 

話の内容としてはメンヘラ主人公寧子が好き勝手やってるって感じなのですが…

 

寧子の恋人の津奈木がね、元カレにめちゃくちゃ似てるんですわ……つらい……津奈木は編集長で元カレはライター?だけど……あと彼女に興味ないところとかめちゃくちゃ似てる……つらいなあ………

「おい、お前は文章にたずさわってメシ食ってんだろうが、なんで自分の彼女に一番楽してんだよらもっとちゃんと言葉考えてどうにかしろよ、」

「あたしを怒らせない一番の方法はね、とりあえずうなずいてやり過ごすことじゃないから。あたしが頭使って言葉並べてんのと同じくらい謝罪の言葉考えて、あたしがエネルギー使ってんのと同じくらい振り回されろってことなんだよね」

わかる〜〜〜!!!めちゃくちゃにわかる!!100億回イイネ押したい。(わかっちゃだめだろ)もうホントそれ。節約するな。

本当にこの本は「わかる」ところが多いんですよ…

前日譚の「頑張ってるのはわかるけど無意味」みたいな感覚とかね。なんだかんだ言って我々の行動って世界にはなんの影響もないんだよなあ。まあモノを創るからにはなにかしら影響が残ることを祈らざるを得ないんだけどそれでもときどき虚無を感じる。こっちはこんなにエネルギー使ってんだから世界も同じくらいエネルギー使って受け止めてよね!!(横暴だ…)

 

なんでこの本が好きなんだろーって考えてて、まあ単純に「常軌を逸している登場人物」とか「調和を壊す者」が好きとはいえそう。ドストエフスキー地下室の手記とか好きだし。

 

そういえば作者の本谷有希子さん、劇団やってるんだなあ。あといつのまにか芥川賞とってたんだなあ…機会があれば見に行きたい。あんまり公演やってなさそうだけど。