ただいま煉獄!
そしてはじめましてGロッソ!ステージも客席も縦と奥行きがものすごい劇場なんだなあ。わりと前方の席だったのですが、見下ろしたり見上げたり首が忙しい。
■キャストの話
アンサンブルのお三方の存在感すごい!Aの役どころというのもあるけど、EDとかでも目を引いてたなあ。場面によって振付の雰囲気がガラッと変わっていたのもすごい。
天使の方々はほとんど「いつも見るひと」と「久しぶりに見るひと」なんだけど、唯一末原さんだけ初めましてでした。周りから「雰囲気がすごい方」とは聞いていたけど、本当になんかすごかった…立ち振る舞いからして、なんだろう、なんかいい香りしそう……。ステージ上にいる、というよりは「そこに在る」雰囲気の方だなあ。
あと印象に残ってるのはアバドンがめっちゃ笑顔で楽しそうだったことです。
■演出の話
演出結構ガラッと変わった……?スモークがないのは劇場のせいなのかな。スモークの香りが恋しい。雰囲気は黒白1寄りかなあ。映像班も変わった?なんかOPのフォント絶対それじゃなくない?みたいな…5000兆円フォント感…ステージの表面積大きいから逆に全面マッピングするとちゃちくなるような…
■なかみの話
□A
メンヘラ全肯定物語じゃん!やったー!(ちがう)あの短時間でいろんなひとに感情移入して泣くとこだった。
恋愛とは一般的に他者を愛することだ。ハルートと境界線を無くしたい(他者でなくなりたい)というマルートの思いは歪で、でも確かにそれは愛だったのがよかった。Aについてはいろんな感情を持って見ているんだけど、言葉にするのが難しい。というより論じる必要ないのかもしれない。歪な関係性が祝福されてよかった。嬉しかった。
あとハルートの恋が飛び降りた時昇天してしまったくだり、魂に恋したのではなく人間に恋した感じがして好き。
ちなみにわたしのいう「一般的に」は大体根拠がないので信じないでください。何故だか和辻哲郎の倫理学が読みたくなった。
□C
なんというかすごくややこしかった気がする。生きる意味を探して過去を旅するものがたり。脚本家の真意は最後のアーサーのセリフなんだろうか?「生きる意味って、誰にとって?」という問は面白かった。ただ前半を経て、この問いがあって、結局「みんなの想いを背負っていきる」という少しありきたりの結論になってしまっていたのが腑に落ちなかった。
生きる意味はなんだろう。死なない理由はなんだろう。作中で繰り返し問われる。わたしは、生きる意味なんて「人間そのもの」に在るものじゃなくて、結果にしかついてこないものだからそもそも探すものじゃない派。「死ぬのが怖いから死なないだけ」って答えてた大学の同期、元気かな〜。(たぶん元気)