だいたいうろ覚え

物忘れが激しくなってきたので備忘録

観劇者 感想(7/1 ソワレ)※7/4、7/12追記

UMA未確認生物が地球を救う」再演!観劇してきました〜!まさかユマスクが7年ぶりに再演するなんて思ってなかった!しかも!推しことサトルくんがまた出るなんて!!速攻でチケット取りましたとも。趣味が観劇だって職場で公言してるからフラッと携帯持ってトイレ行ってもなんにも言われないのありがたすぎる。まあ速攻でチケ取って戻るからそんなに席外してるわけじゃないけどね。先着はな〜、携帯よりパソコンの方が回線早いから嫌なんだよね〜(最前一個取れたからいいけど千穐楽は最前逃したよ😭💦)場所は池袋!やっぱりサトルくんめちゃくちゃかっこよかったぁ!7年前にもこれ思ったな(笑)目がキラッキラしてるよね!!そしてユマスクやっぱり最高だった……✨セリフでもあったけど、全員に物語があるし、全員が主役って感じするから目が足りない😳ほうれん草のおひたしみたいな悲鳴、浴びると健康になれる気がする。最後の「ここからが本番だ!」でおわるのもマジでアツい。少年マンガの打ち切りか!?みたいなwww人面犬役の子、初めて見る役者だったけど可愛かったな💓あと、河童に水を注ぐときの踊り、初演と違ってた!初演のときは盆踊りチックで「河童って日本の妖怪だから日本の踊りが効くんだなあ」って思ってたんだけど、今回のはちょっと西洋ぽくて(ベリーダンスってああいう感じ?)UMAと共闘するぞっていう和と洋が合わさる感じがした!踊ってるアンサンブルの女の子可愛かったなあ〜、なんて名前だろう。あとで調べよっと!

 

なんて茶番は置いておいてですね。UMA和製英語だしツチノコ人面犬ベリーダンスも西洋ではないです。)

かつてこんなにトイレに行きたくなる舞台があっただろうか……

 

脚本演出の開沼さんの作品はLDKミディアム2をDVDでみたことがあって、登場人物の個性がすごいなあと思っていました。LDKミディアム2の感想たしかどこにも書いてなかったんだけど、長戸さん演じる大家さんが大好きです。あのとき出演されてた長戸さん、外岡さん、岩佐さんの共演が生でみれるなんて思ってなかったなあ。ちなみに来週は木村優良さん🤚のでる作品を見るのでホントに不思議なご縁です。

さて本編の感想。なんだかエッシャーみたいな構成だなあと思いました。あっちとあっちが繋がってるように見せかけて実は繋がってたり繋がってなかったり。演出の映像も面白かったなあ。そんなに観劇経験多くないけど、スクリーンに役者の映像を投影するのは初めて見たしびっくりでした!観劇中に動く人、不動の人、足を組む人、様々で面白かったです。しかも佐々木真だけ映像だけじゃ……ない……!?もうこの仕掛けだけで佐々木くんの一人勝ちだと思いました(笑)

この作品は「共感」というのが一つのキーワードである。わたしがだれに共感したかというと、やっぱり一位は佐々木真で、次点で野間くんかなあ、と思う。私もいわゆる「推し」がいる身ですが、舞さんとはちょっと違うかな〜とも思った。「私たちが支えないと」みたいな思い上がりはしたくないし私がなにもしなくても魅力的なんだよな。推そう!って思ってるわけでもないしなあ。このあたりは色々複雑怪奇な感情なのでまあ触れないとして。あとは全員に少しずつ共感する感じかなあ。

佐々木真への共感度の高さは特別語る必要はないでしょう(笑)なんででしょうね。開始前にトイレ行ってても、なんか開始5分前になると、なんだかねえ。というかトイレ我慢してるのに佐々木真が「おしっこ」連呼するから本当に辛いんですよ!しかも映像でトイレがやたらと映るし、コーヒーとかビールとか飲んでるし!これはもう漏らさせようとしてるのかなと思いました。かろうじて勝てたので良かったです。つぎはわからない。

野間くんの役どころって他とは違ってて、バックグラウンド描写が少ないんですよね。他の人は目的を持って観劇してるからその目的を説明するためにモチベーションとなる背景を見せてくれるけど、野間くんは観劇すること自体が目的だからあまり描写されないのかなと思った。「観劇のために嫌な人間関係を耐える」という一点特化で、その部分にはすごく共感できるのだけど、観劇へのモチベーションがすごく高いから「共感してもいいのかな?😅」という手探り感がこっちにあった。途中のお着替えシーンはなんだったんだ!!??着替えるだけで去っていったから思わず二度見してしまったw

木蓮くんが最後夢を吹っ切れたところ、悲しいけどあそこでああ思えたってことはそれまで全力で演劇にぶつかっていたから悔いが残らないってなったんだろうな。

最後の最後、キャストが後ろ向いてM列にお辞儀するところよかったなあ。M5の席が開いちゃってたのは偶然かな?演出だとしたら面白い。

「観劇者」同士で見て「あなたは誰に共感する?」ってみるのも面白そうだし、演劇を知らない人(それこそ両親とか)にスッと差し出してこんな世界もあるんだよ〜ってちらつかせてみたい。そんな作品でした。

 

以下、本編感想とちょっと逸れる話をつらつらと。

稽古期間中に岩佐の祐樹さんが「普段何気なく通っていた道路工事の警備員さんに目が止まる」「役や稽古を通して普段の景色がまた違って見えて、それがまたとても面白い」と呟いていて、なんか分からんけどたまらなくなってしまってリプしてしまったんですよね(普段は極力リプしないように我慢している)なんというか「あーわかる」って気持ちと「その面白さを私はあなたから貰ってるんですよ」っていう気持ちがありまして。舞台とか物語の面白さのひとつに「世界に少しだけ知り合いが増える」というのがあると思う。生活していてふと「あ、舞台で見たやつだ」って思ったり、何気ない瞬間に物語と実生活がリンクしたりする瞬間がある。そういうときって大概悪い気持ちではなく、なにか旧友に再会したかのような親しみを感じることができる。観劇時の楽しさを思い出すからってだけではなく、もっと根源的な「知っている」という親しみ。

「優しさと知識は結びついている」というのが私の持論だ。単純に「知らないもの」を人は恐れるし、「知ること」でそれは私たちの中で「安心」に繋がる。大袈裟に言うと、「知っていること」が増えればそれだけ世界が自分に優しくなるということだ。それだけではなく、「知っていること」は自分が他者に優しくなるためにも必要なんだと思う。「知らない」つまり「興味がない」状態はそもそも対象をしっかり認知できてないということだ。これまで道路整備の警備員を風景の一環として見ていた人も多いのではないだろうか。この状態では優しいとか優しくない以前の問題だ。「知っていること」によって初めてはっきりとした輪郭を持ち私たちの視点に映り込んでくる。多分、私は明日から警備員さんとか、カフェの店員さんとか、ホームセンターの人とかを親しみの増した目線で見てしまうと思うし「この人たちの背景にはなにがあるかな」と思いを巡らすだろう。

物語をひとつ見るたび、読むたびに少しずつ優しくあれたらいいな。そんな観劇者、創作者でありたいな。なんてことを思ったり、したのでした。へへへ…

 

------

7/4追記

千穐楽見てきました楽しかったです!ちゃんと漏らさなかった!やっぱり長戸さん面白くて好きだなあ。どことなく私の父親に似てるw

Twitterで「観劇者 ユマスク」で検索すると私のツイートしか出てこないんですけど、え、みんなユマスク好きだよね!?あと2回目みて気づいたけど映像めちゃくちゃ細やかだな!バイトの先輩のクソ野郎がタバコ吸ってる時、うしろに煙がうつるのすごい。

ちょいと野間くんの話です。初回見たときは「野間くんは真面目に働く、観劇を真っ直ぐ好きな人」っていう印象が強かったんですよ。でも今日見るまでの数日間「なんか違うな?」って引っかかって。だって終演後拍手しないし。帰る時の「よしっ」ってなんだよ?「よし、明日も頑張ろう」なのか「よし、見たぞ」なのか。いやそもそも観劇のためならフリーターじゃなくて正社員になった方が将来的にも金銭的にもいい。有給使ったり、平日休みの仕事だってある。で、思ったんですけど野間くんってミーハーなのではないでしょうか。私が観劇に命をかけていないからわからないだけならすみません。野間くん、「観劇を沢山したい=今お金が沢山いる=瞬間的に稼ぐならバイト掛け持ち」という図式になっているのではなかろうか。「作品を見ることが目的」ではなくて「観劇自体が目的」といえば伝わるかな…。観劇が目的だからその先の作品はなんだっていい、から拍手をしないのかなと。あとは観劇に命かけてます、って言う人がユマスクをみるのかな?って言う疑問。私はユマスク大好きなんですけど、ユマスクってイロモノ枠っていうか、多分2.5次元寄りの集客をしてる舞台だと思う。で、多分女性向け。キャストがほぼ男だし。野間くんが積極的に見にくるイメージじゃないんですよね。とすると「再演」に惹かれてきたのかなと思ったわけです。「再演するくらい人気の舞台だから見ておくか」みたいなややミーハーな動機なのかな?と。うーん。憶測の域を出ないので妄言なんですけど…なんだろう、なんか引っかかるんですよね……

あとこの舞台「観劇者」と言うタイトルだけど、実際の観劇者が見るよりも出演者サイドのほうが見たら刺さると思う。冷たく言うと、観劇者からしたら「観劇者にはこんなドラマがあって」と説明されても自分たちのことだから「そうだね」で終わってしまう部分もあるわけで……。だから多分「出演者」っていう作品が出たら観劇者側めっちゃ感動すると思いました。

 

7/12追記

野間くんについて、ある種の正解というか演者側の話を聞きまして。数日間考えたんだけどやっぱり納得いかないんですよ…(しつこくてごめんなさい…)

岩佐さん曰く、最後拍手しないのは余韻に浸っていたからとのこと。ここがやっぱり引っかかってる。すっごい勝手なこと言うんですけど、岩佐さんって風を切れの時とか「本当に楽しかったという拍手が伝わってきた」っておっしゃってるんですよね。ころくびのときも、拍手について「気持ちが伝わる」って言及してきた。野間くんが拍手しなかったことについて「余韻に浸っているから」という可能性は考えてました。でも、感動したからこそ拍手で演者に返したいという気持ちを岩佐さんは知ってるはずじゃないですか。だからそういう演技にはしないだろうなと思ってました。「拍手をすること」よりも「余韻に浸り拍手をしない」ことのほうが上位のように語られたのがすこし悲しかった。あくまで野間くんの場合は、というのはわかってるんですけど。